欧州の規制環境:英国EU離脱後のQualified Person要件適合のためのキーポイント

10月 6, 2021 By Harry Berlanga (1 minute read)

syringe 新型コロナウイルス感染拡大による混乱に加え、英国が欧州連合(EU)から離脱したことにより、治験薬サプライチェーンはさらに複雑化しました。2021年1月以降、EUと英国は異なる法規制のもとにあり、製剤を販売するときは各市場に適用される要件を満たさねばなりません。 英国がEUと締結している貿易協力協定では、製剤製造施設のGMP査察は相互承認の対象となりますが、Qualified Person(QP)による出荷や製品バッチ試験については相互承認について規定されていません。一方、英国では、承認国、すなわち現時点では欧州経済領域(EEA)内の国、で行われたバッチ試験及びQP認証は、受け入れ可能とされています。 2022年1月より、承認国から英国の治験実施医療機関に搬入されるすべての治験薬について、英国QPによる完全な監督が義務付けられます。これまで通り、EEAでは、最終製品の各バッチについて、EEAにおける治験での使用や販売の前にQPによる認証が必要です。しかし、英国に拠点を置くQPは、今後、EEAで使用される治験薬バッチを認証することはできないため、英国のQPに業務を委託している企業は、EEAでの製品販売を継続するには、これまでのプロセスを大きく変更しなければなりません。 QPサービスの規制環境の変化がもたらす影響について解説した最近のオンラインセミナーでは、Thermo FisherのHarry Berlanga(Senior Director of Quality、EMEA)とAlessandro Barbato(原薬、製剤及び無菌製剤QP)が、新ルールのもとでQP要件を満たし、サプライチェーンのリスクと治験への支障を最小限に抑えるためのキーポイントとして、以下のアドバイスを提供しています。                 Berlangaは、「欧州外に拠点を置く製薬企業は、欧州のGMP要件、そしてEU及び英国のQPの役割と責任をしっかりと理解しなければなりません。そのためには、サプライチェーン品質契約及びQP-to-QP契約を見直し、常に最新の情報を反映しておくことが極めて重要です」と述べています。また、適切な医薬品受託製造開発機関(CDMO)との提携が重要であるとし、その条件として、各候補化合物・プロジェクトを理解できる技術的・科学的知識を備えていること、規制環境の変化に対応できる深い規制対応経験を蓄積していること、社内に英国及びEUに拠点を置くQPを有しており、両地域における製剤出荷とバッチ認証に対応でき、英国のEU離脱に伴う治験や販売に対するリスクを低減できることを挙げています。 QPサービスに関する詳細は、こちらをご覧ください。

Harry Berlanga

Senior Director, Quality, EMEA

英国公認生物学者、薬学博士。市販用及び治験用の無菌製剤、バイオ医薬品、固形製剤の製造・包装に20年以上にわたって携わった経験を活かし、現在はThermo Fisher ScientificのSenior Director, Quality, EMEAとして、治験事業のEMEA品質部門を指揮しています。英国ホーシャムに在住し、治験薬の製造、包装及び流通に特化した6施設を監督しており、現職前の数年間は、Thermo Fisher Scientific、ホーシャムの品質部門の長を務めていました。経験豊かな治験薬・市販製品のQualified Person(QP)です。

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