デジタル化推進

スポンサー、患者、そして提供者の経験を向上

Pharma 4.0と呼ばれるデジタルトランスフォーメーションは、製薬業界における臨床開発ライフサイクルやサプライチェーン全体のあらゆるレベルで、プロセス最適化・意思決定方法に革命を起こしつつあります。同時に、分散型臨床試験は臨床研究において今や主導的役割を果たしています。分散型臨床試験は新しいアプローチではありませんが、パンデミックにより将来の医薬品開発手法として分散型臨床試験を導入する気運が高まりました。

パセオンでは、システムのネットワーク化、データ解析、高度な自動化により、デジタルイノベーションを推進し、効率性、アジリティ、品質を最大限に高めることにより、お客様にあらゆるステップでより良いサービスを提供いたします。日々の進捗状況の確認や発注作業から国際共同分散型臨床試験の実施、製品の一貫製造まで、あらゆる活動を合理化したサービスをご利用ください。 

77%

モバイルテクノロジー、モバイルHCP、携帯電話などのデジタルツールは、現在の分散型臨床試験の77%で使用

60-70%

60-70%の臨床開発中の分子は、透過性は高いが溶解性は低い


デジタル化のためのソリューション・技術力 

日々の注文管理、バッチ追跡から月ごとの予測まで、パセオンのmysupplyは、データの速やかな視覚化とリアルタイムでの共同作業ツールを提供し、より効率的な作業を実現するデジタルプラットフォームです。リスクを低減するとともに、いつ、どこで最も注意が必要かを明確にすることにより製造の進捗状況を常に把握することが可能です。 

 
  • シンプルな注文管理: メールで連絡する必要はありません。プラットフォームにログインすれば、新規発注や発注済み案件の追跡を行うことができます。 
  • プロセスの透明性: 変更依頼や分析結果、品質の逸脱、出荷など、プロセス全体にわたってバッチの処理状況を確認することができます。
  • 自動予測: 手作業での予測・レビューではなく、テンプレート化されたデジタル予測システムが自動予測を行います。
  • デジタル作業の合理化: メールやファイルを検索して情報を探す必要はありません。mysupplyは必要なあらゆる情報を一元的に把握できるプラットフォームです。  

 

お客様は、発注済み案件とそれに関連するバッチの進捗状況とともに、バッチ・注文に伴うリスクも把握することができ、変更依頼を入力することも可能です。処理の遅れを把握し、重要なアラートや製品のトレーサビリティに積極的に対処することにご活用ください。

また、mysupplyプラットフォームは、ほぼリアルタイムのデータ共有により、透明性の向上、信頼関係の構築、ステークホルダー間の共同作業の促進を実現いたします。 

予測

自動予測入力・アップロードおよび進捗状況の追跡・把握 

ご注文

ダイナミックな発注・追跡ツールにより、詳細な注文とバッチのひも付けを実現 

バッチ追跡システム

データのより良い視覚化により、各注文の的確なバッチ追跡/進捗状況の把握が可能です。           

ダッシュボード

透明性の高い最新データにより、ビジネスレビュー、日々の業績管理における円滑な共同作業を確保 

各種資料 

ご存知ですか?

  • リモート/バーチャル/分散型臨床試験は、2015年から2019年までに2倍以上増加しました。2
  • アンケート回答者の10人中9人は、COVID-19により分散型臨床試験の導入が促進されると予想しています。

 

分散型臨床試験では、患者さんは治験薬を受け取るために治験実施医療機関に来院する必要がありません。このような治験は既にCOVID-19前の数年間にわたって増えつつありましたが、パンデミック下でも医薬品開発プログラムの円滑な実施を維持できたことにより、通常の臨床開発や将来的な上市においても新たな主導的役割を担うようになりました。

分散型臨床試験戦略の実行を目指す治験依頼者は、Direct-To-Patient(患者さんへの直送)サービスという総合的なサプライチェーンソリューションを利用しています。オンライン診療やモバイルデバイスの活用、地元の医療従事者との提携により患者さんの自宅に治験薬を配送し、在宅ケアも提供するDirect-To-Patientサービスでは、患者さんは在宅で臨床試験に参加することが可能です。 

    Direct-To-Patientは以下のような治験を支援するサービスです。

    完全分散型臨床試験:バーチャル治験、site-less(治験実施医療機関への来院に依存しない)治験とも呼ばれることも多い治験方式です。多くの場合、バーチャル技術を用いて1施設で治験を集中管理することにより、患者さんの自宅で治験を行います。現在実施中の分散型臨床試験の75%以上ではモバイル技術が用いられています。1また、遠隔医療・在宅ケアデバイスやセンサー、ウェアラブルデバイス、デジタル治療技術が用いられることもあります。人工知能(AI)や機械学習(ML)の活用も増えつつあり、診断や患者さんの層別化、エビデンスの収集に役立てられています。

    ハイブリッド型治験は、治験実施医療機関への来院を基本とした治験にバーチャルな要素を一部取り入れた治験方式です。多くの場合、移動診療所と患者報告アウトカムを組み合わせて治験を実施します。

治験依頼者側のメリット 

  • 患者さんが参加しやすく、組入れ率が高まる
  • 治験期間を短縮できる
  • 実際の患者さんを反映した、より多様な患者集団で治験を行うことができる
  • コストを削減できる
  • リアルタイムデータを収集できる

治験実施医療機関側のメリット 

  • 患者さんを組み入れやすい
  • 治験期間中に治験薬・治験資材を保管する必要がない
  • 治験実施医療機関スタッフの事務負担の軽減

患者さん・介護者側のメリット 

  • 時間的負担・通院負担の軽減により、患者さんを組み入れやすくなり、脱落も減る

各種資料 

Quadrant 2

溶解性・バイオアベイラビリティ改善技術の予測

PatheonTMQuadrant 2TMは、目標製品品質プロファイルとともに化合物の分子構造、化学的特性を解析する独自のコンピュータモデリングプログラムです。量子力学や分子動力学、定量的構造活性相関(QSAR)、吸収・分布・代謝・排泄・毒性(ADMET)、統計解析、社内で開発したモデルなど様々な計算方法を駆使した独自アルゴリズムから構成されています。

化合物の個別データを基に、Quadrant 2予測モデリングが実現できること: 

  • 臨床上、事業上の目的を達成できる確率が最も高い、最適の溶解性改善技術と賦形剤の組み合わせを、できる限り早い開発段階で予測。
  • 成功する可能性の低い溶解性改善技術を除外することにより、試行錯誤の実験では無駄になることの多い時間と資源を大幅に削減。  

Quadrant 2予測モデリングは以下の情報に基づいて化合物の分子構造と物理化学的特性を解析します。

  • 原薬の化学構造
  • 物理化学的特性
  • 量子力学・分子動力学シミュレーションに基づく詳細な分子モデリング 
  • パセオンファーマサービスが独自に開発した賦形剤記述子データベース 

予測モデリングツールを用いて以下のサービスも提供いたします。

  • 加速安定性試験(有効期間および構成部品の適合性):予測的加速安定性試験では、分解、熱的特性、結晶化度、色、粘度、粒子径などの安定性指標を測定・追跡・定量化する短期試験の結果を外挿することにより、原薬や製剤の長期的な安定性を把握することが可能です。
  • プロセス開発(材料の混合および圧密挙動):圧密シミュレーション、離散要素法(DEM)、計算流体力学(CFD)などの高度技術を、材料特性解析・処方開発からプロセスのスケールアップ・技術移管まで幅広い用途に適用。
  • 原薬の物理化学的特性および薬物動態の予測:In silicoモデルを用いて新規化学物質のADME-PK特性を解析し、候補化合物の選択、ADME特性の把握、曝露-反応関係の検討に必要なデータを取得することが可能です。

パセオンのEngineered Solutionsによりスマートな意思決定と製品開発のリスク排除を支援いたします。是非お問い合わせください。

 

各種資料 

ファクトシート

Quadrant 2™ 溶解性とバイオアベイラビリティの改善を実現する予測プラットフォーム

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ファクトシート

経口剤開発のためのエンジニアード・ソリューション

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ホワイトペーパー

in silico モデリングによる医薬品開発の推進

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Pharma 4.0とは、未来の製薬工場とサプライチェーンのための新たな業務モデルであり、製造方法のデジタル化・自動化もその1つです。

パセオンでは、よりアジャイルで、連携を強化した技術主導型のプロセスを用い、ネットワーク全体の改革を進めています。そのために進めている取り組みには大きく3つあります。プロセスの標準化と生産能力の向上を含む製造技術および自動化、未来のデジタル作業現場・工場の設立、そしてデジタルツールの導入とプロセスの最適化によるより良い成果の創出です。

Pharma 4.0がお客様にもたらすメリット: 

  • より速やかな意思決定
  • リアルタイムでの作業・品質管理 
  • グローバル生産能力の拡充
  • 大幅な生産性向上 
  • データの完全性・透明性の確保
  • シームレスな規制遵守
  • 逸脱の低減
  • 時間とコストの削減 

View references
1. Berlanga H, Shea K, Zweig L (2021) EU Clinical Trial Regulation 2022 – Impact on regulatory, labeling & QP. Thermo Fisher Scientific.
2. Lorck CA (2021) Annex VI to Clinical Trial Regulation 536/2014: risk assessment-based concept of an interim* solution on expiry date labelling of the immediate packaging of Investigational Medicinal Products (IMPs). European Federation of Pharmaceutical Industries and Associations.
3. TransCelerate Biopharma Inc. eLabels (website), n.d.
4. Wang B (2020) Pharma companies launch initiative to push for e-labeling. InsideHealthPolicy
5. https://www.pharmexec.com/view/e-labeling-change-underway