The path from discovery to first-in-human (FIH) studies often feels urgent, but speed alone doesn’t guarantee success.
創薬から初回ヒト投与(FIH)試験までの道のりは、常にスピードが求められます。
しかし、速さだけでは成功は保証されません。
経口固形製剤(OSD)を開発するバイオテック企業にとって、時間に追われる中で下される初期の製剤設計の判断が、後工程に大きな壁を生むことがあります。
初期開発では「うまくいった」と思えた選択が、やがて安定性の問題、スケールアップの難しさ、品質管理上の課題、さらには規制対応の遅れへとつながるケースは少なくありません。
こうしたつまずきは、単一のミスによるものではなく、将来を十分に見通さないまま行われた初期の選択の積み重ねであることがほとんどです。
短期的な目標と長期的な要求を見据えた視点を早期から持つことで、こうしたリスクを低減し、有望なプログラムを軌道に乗せ続けることが可能になります。
創薬から初回ヒト投与(FIH)試験までの道のりは、常にスピードが求められます。しかし、速さだけでは成功は保証されません。経口固形製剤(OSD)を開発するバイオテック企業にとって、時間に追われる中で下される初期の製剤設計の判断が、後工程に大きな壁を生むことがあります。初期開発では「うまくいった」と思えた選択が、やがて安定性の問題、スケールアップの難しさ、品質管理上の課題、さらには規制対応の遅れへとつながるケースは少なくありません。
たとえば、溶解性がぎりぎりの製剤は、前臨床段階の薬物動態試験では問題なく通過することがあります。
しかしその後、バイオアベイラビリティや有効性の不足、安定性試験での不適合、あるいは再製剤化が必要になるといった事態に直面することも珍しくありません。
こうした課題は、単に「溶解性が悪かった」という理由だけではなく、FIHを急ぐあまり、製剤検討が最小限あるいは不十分なまま進められたことに起因しているケースが多く、問題はスケールアップの段階で顕在化します。こうした“回り道”は開発スピードを落とすだけでなく、最も重要なタイミングで貴重なリソースを消耗する要因となります。
実際、2016年から2021年にかけてFDA医薬品評価研究センター(CDER)が受理した1,000件以上のIND申請を分析したところ、350件以上が品質関連の安全性問題によりClinical Hold(治験保留)となっていたことが報告されています。
これらの多くは、不十分な安定性データ、原薬(API)の特性評価不足、不完全なCMCドキュメント、不適切な製造プロセスといったCMC上の不備に起因しており、初期段階の製剤設計の選択が、その後の開発全体に大きく影響することを示しています。これらの事実は、戦略的な製剤設計と計画的な検討が、強固なCMC基盤を築く上でいかに重要であるかを改めて浮き彫りにしています。
規制上の重要なマイルストーンを確実にクリアし、スムーズなスケールアップを実現するためのCMC体制づくりは、戦略的な製剤設計の判断から始まります。こうした初期の選択は、安定性データの質から製造の実現性に至るまで、あらゆる要素に影響を及ぼすため、たとえPhase Iでは直接規制当局の審査対象とならず、IND申請に必須でなくても、長期的な成功にとって極めて重要です。
多くのアーリーステージ・バイオテックは、社内に十分なCMCおよび規制対応の体制を持たないのが実情です。
そのため、適切な開発パートナーを選定することが、プログラム成功の鍵となります。
製剤や規制対応における典型的なつまずきを回避するため、経験豊富なCDMOは、初期開発段階から以下のような観点でリスク低減を支援します。
グローバル市場で広く受け入れられている賦形剤を選定し、不要な再製剤化を防ぎ、開発の効率化を図る
低溶解性APIに対する最適な改善戦略を検討(塩形成、非晶質固体分散体、脂質製剤など)
─ API特性、スケーラビリティ、プログラム目標を踏まえて評価
製剤のスケールアップ適性を事前に検証(ストレステスト)
プロセス設計と将来の商業化目標との不整合を早期に指摘
予測的安定性試験を実施し、スムーズなスケールアップを支援
必要な技術力に加え、優れたパートナーは規制の視点、ライフサイクル全体を見据えた計画力、製剤設計の専門性を初期から提供することで、開発全体を通じたリスク低減と、より質の高い意思決定を支えます。
初期開発における選択は、Phase Iの段階では規制当局の直接的な審査対象とならない場合が多いものの、CMC対応力、スケーラビリティ、グローバルでの整合性といった基盤を形づくる重要な要素となり、開発が進むにつれてその重要性は一層高まります。だからこそ、製剤設計の選択が長期にわたってどのように機能するのかを見通す「明確なビジョン」が不可欠です。
そのビジョンは、適切なツールと、科学的・規制的な知見を組み合わせることで初めて得られます。具体的には、以下のようなアプローチが有効です。
溶解性、安定性、性能リスクを評価する予測モデリング
製剤設計の選択をグローバルな規制要件と整合させる規制対応の視点
APIの特性を深く理解し、制約を見極め、最適なデリバリー設計へ導く知見
実務においては、in silicoモデリング、加速安定性試験、プラットフォーム製剤といった技術が、試行錯誤を減らし、より予測可能な開発プロセスを実現する上で重要な役割を果たします。
初期開発における明確な方向性は、CDMOパートナーと早い段階から連携し、重要な問いを投げかけることから始まります。
それにより、潜在的なリスクを可視化し、戦略を明確にし、後工程での高コストな手戻りを防ぐことができます。
検討すべき主なポイントとして、以下のような問いが挙げられます。
この製剤はスケールアップ可能か、それとも将来的に再設計が必要か?
使用する賦形剤やプロセスに、規制上の懸念や地域ごとの制約はないか?
予測モデリングを活用して、安定性リスクをどのように特定できるか?
低溶解性APIに対して、どのような製剤オプションが考えられるか?
選択した製剤に対して、最適な技術は何か?
こうした問いへの答えを早期に得ることで、開発全体を通じて、より根拠ある、将来を見据えた意思決定が可能となり、初期の判断と長期目標との整合性を確保することができます。
OSD開発における初期の製剤設計のつまずきは、やがてバイオアベイラビリティの問題、安定性への懸念、あるいは規制ドキュメント上の不備といった形で表面化することが少なくありません。
こうしたリスクに対して、スケーラブルな戦略と品質を重視したパートナーシップで向き合うことが、INDからNDAまでの開発をスムーズに進める鍵となります。
スピードは重要です。しかし、それ以上に重要なのは「最初から正しくやること」です。
今日の精度ある判断が、明日の高コストな手戻りを防ぐ。
それが、次のフェーズを見据えた製剤設計の本質です。