あらゆる治験の中心には、治験薬がスケジュール通りに無事届くのを待つ患者さんがいます。バイオ医薬品企業各社は、激しい新薬開発競争の中で、コスト、時間、品質のバランスを取りながら、治験と治験に参加している患者さんに最良の成果を提供するという課題を解決しなければなりません。
パセオンのグローバル治験サプライチェーンサービス(旧称:Fisher Clinical Services)は、世界各国の臨床研究と患者さんへの貢献に真摯に取り組む人材が提供するサービスです。30年以上にわたる治験関連サービスの経験と専門知識を駆使し、従来の低分子医薬品、バイオ医薬品、先進治療などあらゆる治験薬について、サプライチェーン全体を強力に支援いたします。
30年以上にわたる治験サポート経験と幅広いサービス、専門知識を備えたパセオンは、サプライチェーン全体を強力に支援することが可能です。
世界各地のバイオレポジトリーを結ぶネットワークで、膨大な数の検体の完全性を維持してきた経験を駆使し、特殊な生体試料の室温〜低温輸送、保管、処理に対応します。各バイオレポジトリーにおいて同等の設備・体制を整備し、処理量や地理的位置にかかわらず、治験の要件を的確に満たし、変動を最小限に抑えます。私たちの活動の根幹には、規制要件、業界のベストプラクティス、高度なトレーニングを積んだ人材を基盤とする総合的かつ統合されたグローバル品質システムがあります。
ワクチンや個別化遺伝子治療製品の製造、将来の創薬のための細胞株の保護などあらゆる状況において、パセオンはお客様のかけがえのない生体試料を守ることに全力で取り組んでいます。
世界の戦略的拠点を結ぶ業界最大の自社cGMP施設ネットワークにより、生体試料、細胞株、単回投与細胞治療薬の保管・輸送を支援いたします。適格性の確認された幅広いソリューションにより、シングルユース、高性能再使用可能システム、少量輸送、単独バルク輸送、マルチパレット輸送などお客様のニーズに的確に対応いたします。
連続モニタリングソリューションによる低温輸送品の輸送状況の見える化
専門ロジスティクスのエキスパートチームと適格性が確認された輸送業者のグローバルネットワークにより、最高水準のサービスを提供いたします。
超低温でのラベリングは非常に難しい作業ですが、パセオンはお客様との共同作業により、温度要件、さまざまな投与方法、盲検化要件、各患者さんの情報を考慮した一次・二次ラベリング戦略を構築いたします。また、パセオンは商用包装の実績も誇ります。
採取中に汚染される検体は、平均13%にのぼります。キットを用いることにより、汚染リスクの低減と採取プロセスの標準化を実現でき、分析前の変動の抑制に大きく寄与します。パセオンが提供する採取・投与キットは、治験での検体採取や治験薬投与時に必要なものがすべて揃っており、採取から投与/分析まで検体取扱いのあらゆる側面の標準化に貢献します。
最先端のワークフロー、高度なゲノミクス手法、そして包括的な情報科学ソリューションを駆使し、バイオセーフティレベル2(BSL-2)および封じ込めレベル3(CL3)のラボにおいて保管検体を迅速かつ正確に分析します。
検体処理技術の内容
核酸/タンパク質の自動抽出および分析
パセオンの細胞治療・遺伝子治療CDMOサービスをご紹介します。
統合されたサプライチェーンと確かなグローバル調達戦略により、治験を強力に支援いたします。総合的な包装・流通サービス、文書作成サポート、最高水準の製品品質を誇るパセオンは、サプライチェーン全体のリスク低減に取り組んでいます。スイス、バーゼルの対照薬研究拠点Comparator Center of Excellenceは、英国、米国、アジアの戦略的拠点で活動する専門チームから構成されています。
治験薬の盲検化およびcGMP・GAMP 5(自動化製造実践規範)に準拠した治験薬製造サービスでは、お客様のニーズに合わせてカスタマイズし、規制・品質ガイドライン遵守を確保した総合的なサービスを提供いたします。パセオンは非標準的で難易度の高いプロジェクトに日常的に取り組んでいるため、特別なプロセスニーズに対応できるツールや自動化技術の設計・製造経験を長年にわたって蓄積しています。
治験資材の調達は、単に購入・入手することではありません。最適な機材・資材を速やかにかつ低価格で購入し、提供するには、治験のデザイン・要件の理解、世界各国の規制に関する深い知識、綿密な事前計画が必要です。パセオンの治験資材管理チームには、治験資材に関する高い専門知識だけでなく、サーモフィッシャーサイエンティフィックの幅広いラボ製品・臨床検査製品を利用できるという他にはない強みがあります。
世界各国の規制の枠組みを常にモニタリングすることにより、法令を完全に遵守したサプライチェーンを確保しています[米国のAffordable Care Act(医療費負担適正化法)/Sunshine Act(情報公開法)など]。統一グローバル品質システムに基づき各種手順書を整備するとともに、すべてのサプライヤーの適格性を十分に確認することにより、しっかりとしたサプライチェーンを確保し、必要な治験資材を安定的に供給いたします。
盲検化の維持や厳しい規制遵守を求められる治験薬のラベリングは、市販製品のラベリングに比べ高度な監視・管理を必要とします。高度な検査ソフトウェア、包括的な自社印刷技術、翻訳・薬事承認管理プロセス、ウェブベースの一元的な文書管理/ルーティングプラットフォームは、ラベリングサイクル時間全体の短縮を実現するために特別に設計されています。
治験の成否はさまざまな要因に左右されますが、その1つが治験薬サプライチェーンの適切な計画・管理です。パセオンの治験サプライチェーン最適化サービスは、治験の初期戦略構築から被験者登録、実施、終了まで治験サプライチェーンを管理し、最適化・合理化を実現する総合的なサービスです。
患者さんの登録開始後は、必要な治験薬が必要な場所にあり、患者さんに確実に投与できるよう適切なサプライチェーン管理を維持しなければなりません。また、治験薬の供給予測、重要なステークホルダーとのコミュニケーション、成果指標の報告、再供給の計画、有効期限延長の調整なども適切なサプライチェーン管理には不可欠な要素です。
パセオンファーマサービシズの自社施設により、室温/冷蔵/凍結包装技術を提供いたします。これら施設は世界の戦略的拠点に整備されており、各地域のニーズに的確に対応することが可能です。また、統合されたITシステムが各包装施設を結び、バーコード規格による在庫管理が可能です。
プレフィルドシリンジの組立て、一次・二次包装、治験薬のラベリング・盲検化、低温流通に特化したサーモフィッシャーサイエンティフィック研究拠点Center of Excellenceをご紹介します。
輸送状況の見える化により、私たちが暮らす世界をより健康で、より清潔、より安全な場所にするというお客様の取り組みを支援いたします。
グローバルな見える化:全世界の輸送状況をいつでも、どこからでも確認できます。
すべての輸送品を一元的に追跡
リアルタイムの温度・位置追跡機能により低温輸送品の輸送状況を見える化
パセオンは、30年以上にわたって世界各国の製薬・バイオテクノロジー企業各社の治験薬供給・流通・ロジスティクスのニーズに対応してきた実績を誇ります。27拠点の専用GMP/GDP施設が、5大陸にまたがる38以上のパートナーデポと提携して提供するグローバル流通により、規制を遵守し、世界150ヵ国以上をカバーするサービスで、あらゆる適応症について的確な物流管理を確保することが可能です。ロジスティクスのエキスパートが、パセオンのネットワーク全体を通して、ラベリング/包装済みの室温/低温保管治験薬や対照薬、プラセボの保管・流通、輸入/輸出サービス(現時点で24ヵ国以上の輸入代行者業務を含む)、治験薬の返却・廃棄に的確に対応いたします。
総合輸送マネジメントサービスの内容
世界の戦略的拠点を結ぶcGMP施設ネットワーク、ロジスティクスに関する深い専門知識、そして各国のエキスパートが構成するチームを備えたサーモフィッシャーサイエンティフィックは、25ヵ国以上のIORサービスを含め、サプライチェーン全体を的確に管理できる独自のサービス力を誇ります。
IORとは、以下の事項に責任を負う法人です。
私たちは、正しい患者さんに治験薬をスケジュール通りに完全な形で届けることの重要性を十分に理解しています。グローバルロジスティクス・ヘルプデスクは、治験サービスネットワークをご利用の全世界のお客様をサポートするチームです。輸送遅延時の積極的な介入・解決を含むTrack and Trace(追跡・トレーサビリティ)サービスや、輸送品に関する問い合わせに平日24時間体制で対応する電話・メールサポートを提供いたします。
グローバルヘルプデスクのサービス内容
ヘルプデスクへのお問い合わせは、
メール(GL.HD@thermofisher.com)または電話(本リストに掲載されている国別電話番号) でご連絡ください。ご連絡にあたっては、治験番号や梱包明細書をお手元にご用意ください。
通常、治験では30%の患者さんが脱落し、リスクとコストの増加に直結します。患者さんによると、治験参加で最も負担に感じることの3つのうちの2つが、治験実施医療機関の所在地と来院に要する時間です。分散型臨床試験(DCT)では、このような負担を軽減または排除することが可能です。
DCTの歴史は1990年代に遡りますが、パセオンはDirect-to-Patient(患者さんへの直送)サービスを当初から提供しており、現在では50ヵ国以上をカバーしています。DCTは増加しつつありますが、治験依頼者だけでなく、治験実施医療機関や患者さんにとっての治験のやりやすさや準備状況はさまざまであるのが現状です。パセオンが従来型治験のほか、ハイブリッド型治験、100%分散型治験をサポートするサービスを提供しているのはこのためです。
DCTに加え、スマート包装技術により、患者さんの服薬アドヒアランス向上に貢献いたします。治験薬のスマート包装は、超小型回路を用いて投薬データを受動的に測定し、患者さんのスマートフォンなどを介してクラウドに送信する仕組みです。データを受信したクラウドベースのプラットフォームは、高度なアルゴリズムを用いて患者さんの服薬行動を分析し、何か問題があった場合には注意喚起のフラグを付与します。これにより治験実施医療機関スタッフは患者さんを「救援」し、正しい用法・用量に戻るよう指導することができます。
服薬アドヒアランス向上のためのスマート包装を用いることにより、信頼性の高い充実したデータセットを取得することができ、患者さんの服薬状況を把握しやすくなります。大部分の治験デザインで利用できる技術です。スマート包装は特に以下のような治験に有用です。
Global Gatewayポータルは、いつでも、どこからでもリアルタイムでデータを確認できる透明性を提供するポータルです。治験薬・治験資材の在庫や輸送 に関する情報を簡単に素早く確認することができる機能を製薬・バイオテクノロジー企業各社に提供いたします。