CDMO、CRO、サプライチェーンの連携により、非効率を削減し、開発タイムラインを大幅に短縮
モデリング結果では、初回GMPバッチ到達までの期間を30~50%短縮し、従来型アウトソーシングモデルと比べてROIの向上が示されている
Thermo Fisher では、14の治療領域・700以上のプログラムで本アプローチが活用され、開発期間の短縮と予測性の向上を実現
次世代の医薬品開発に向けて、AIモデリング、リアルタイムのデジタルオーバーサイト、成果連動型(アウトカムベース)契約の拡充を進行中
「スピード競争の時代だからこそ、問われるのは“速さ”ではなく、“品質を保ったまま速く進める力”だ」
— Jennifer Cannon(Thermo Fisher Scientific)
CPHI Frankfurt 2025 におけるプレゼンテーション
「What’s your next move—and what will it cost you?」の中で、Jennifer Cannon は、
高いプレッシャーがかかる現在のバイオテック環境において、価値がどのように創出されるべきかを改めて考えるよう、聴衆に問いかけました。
投資家からの期待の高まり、資金調達サイクルの短期化、そして規制要件の複雑化が進む中、従来型のアウトソーシングモデルだけでは、もはや十分とは言えません。
「業界は長年、複数のパートナー間の“調整”に依存してきました。しかし、調整だけでは、現在の開発に求められる信頼性、可視性、そしてスピードを実現することはできません」と彼女は述べています。
そして、Thermo Fisher Scientific の Accelerator™ Drug Development は、開発、製造、サプライ機能が個別に運営されることで生じる分断を克服するために設計されたものだと説明しました。
CDMO、CRO、臨床サプライサービスを、共通のガバナンス、統合されたオーバーサイト、そしてデジタルによる一貫性でつなぐことで、Accelerator™ Drug Development は、あらゆる機能を単一のエコシステムに統合します。
「これにより、プログラムは開発ステージ間をよりスムーズに移行でき、摩擦や重複、引き継ぎによる時間ロスを最小限に抑えることが可能になります」と彼女は述べています。
これまでに、250社以上のバイオテックおよびバイオファーマ企業が、この統合型フレームワークを通じて Thermo Fisher とパートナーシップを構築してきました。
対象は14の治療領域・700以上のプログラムに及び、その約3分の2は CDMO と CRO の両機能を横断するサービスを含んでいます。
またその他のプログラムでは、Thermo Fisher の CDMO ネットワーク内で、開発、製造、臨床包装を連携させることで、効率性とオペレーションの一体化を高めています。
Jennifer Cannon は、インテグレーションは単なる概念ではなく、開発期間の短縮、予測性の向上、そして顧客が定量的に評価できる形でのリスク低減といった、測定可能な成果をもたらしてこそ意味を持つと強調しました。
さらに、Tufts Center for the Study of Drug Development による最新のモデリングでは、Accelerator™ Drug Development を通じて実現されるインテグレーションのレベルが、こうした目標を実際に達成していることが示されています。
具体的には、初回GMPバッチ到達までの期間を30~50%短縮し、従来型アウトソーシングモデルと比較して、より高いROIを実現することが確認されています。
実際の現場でどのような成果が生まれているのかを示すため、Jennifer Cannon は、最近の顧客事例を2つ紹介しました.
これらの事例は、オペレーショナル・インテグレーションが、成長段階の異なる企業それぞれにおいて、スピードと持続的競争力の両立を実現することを示しています。
Jennifer Cannon によると、Accelerator™ Drug Development では、プログラム全体におけるインテグレーションの深化と予測性のさらなる向上を目的とした複数の強化施策が今後予定されています。主な取り組みは以下のとおりです
Thermo Fisher Scientific のグローバルネットワーク全体でのデジタル基盤の拡充
リアルタイムでの可視性とコントロールを強化
AIを活用したプロセスモデリング
開発初期段階から最適化機会を特定
成果連動型(アウトカムベース)契約オプション
プロジェクト目標と測定可能なパフォーマンスの整合を強化
継続的改善の仕組み
進行中プログラムから得られた学びを、将来のワークフローに反映
「私たちの目標は、単にスピードを上げることではありません」と Cannon は述べています。
「進捗が予測可能であり、品質・信頼性・スピードが共存できるという確信を、お客様に提供することです」
最後に彼女は、インテグレーションを“構造上の課題”ではなく、業界全体で共有すべき機会として捉えるよう呼びかけました。
「真のイノベーションは、システムがつながり、チームが連携し、データが自由に流れるときに生まれます。それこそが、私たちが目指している未来です」
CDMO、CRO、臨床サプライサービスを横断した戦略的インテグレーションが、どのように測定可能なROIへとつながるのか。
その答えは、『市場投入までを加速:ROIと効率を両立する医薬品開発』のホワイトペーパーで詳しく紹介されています。
本レポートでは、Tufts Center for the Study of Drug Development(Tufts CSDD) の研究結果をもとに、最大113倍のROI、および一部プログラムにおいて6,290万ドルの想定価値創出が示されています。
ぜひご一読ください。